DV加害者心理療法研修会

加害者との面接でお困りの現場の方に、朗報です.
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THE DOMESTIC VIOLENCE

 DV防止法の施行以後、精神科クリニックや相談室に来所する加害男性が増えており、加害男性に対する心理療法の方法論に関する研修の必要性が高まっています。加害男性は変化しにくく、臨床家がアプローチする際には独特な困難が存在します。

 加害者の心理療法には、通常の臨床とは異なる方針が必要なことが分かっています。この研修会では、加害者の行動と認知の変化を、あらゆる加害行為に対し徹底して責任をとることに収束する、新しい心理療法の体系を提供します。加害者の心理機制を理解し、彼らの自己防衛を巧みに揺さぶり、丹念に解体していく多様な技法を学びます。加害者プログラムが義務化されていない制約がありながら、被害者支援との整合性を重視し、最大限に加害者対応の役割を発揮するためのノウハウを学ぶことができます。

■参考
:
草柳和之・論文「DV加害者更生プログラム−体系化された加害者の心理療法序論」
雑誌『こころの科学No.172,2013.11』(日本評論社)

:草柳和之「加害者臨床事始め、そしてDV加害者に特化した心理療法の構築へ」
雑誌『精神療法Vol.41,No.1/2015.2』(金剛出版)


【内容項目予定】 
加害行為の本質/加害者の心理療法の理論/多層的介入モデル/ジェンダーと男性の精神病理/モチヴェーションを高める工夫/相手を尊重するコミュニケーションの作り方/心理教育的アプローチの実際/偏った認知の修正/転移と逆転移の理解/リフレイミング・ブリーフセラピーの応用

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〔日 時〕 →次回開催未定

〔受講費〕二日:予約14,040円(当日\16,200)、一日:予約7,560円(当日\8,640)=税込=振込み後に会場案内を送ります.

〔講 師〕 草柳 和之(大東文化大学非常勤講師/日本カウンセリング学会認定カウンセラー)

〔会  場〕 大東文化会館(東武東上線東武練馬駅1分)、他 =予定=

〔主 催〕 メンタルサービスセンター:〒176-8799 練馬郵便局留/03-3993-6147070-5016-1871
                                            
〔備 考〕 
★参加の際の条件:過去にDV加害行為が存在しないこと.

★当センター事務局に電話予約後,次の口座に受講費をお振込み下さい.振込み確認後に会場案内を送ります.
[みずほ銀行 桜台支店 (普)1438903 名義:メンタルサービスセンター 草柳和之]

★納入された受講費は,主催者の都合による不催行の場合を除き,返却しかねますことをご了承下さい.

★以上のアプローチの集積は,15年にわたりDVの調査を行ってきた社会学専攻の米国の大学教官から「米国の加害者プログラムでも実施されていない側面を含んでいる」という評価を得ているものです.

★私たちは,サバイバーの立場にも耐え得る加害者プログラムの開発・運営を目指しています.特にDV相談に携わるサバイバーの当研修会への参加を歓迎し,そして生産的な対話を望んでいます.

============================== 【講師紹介】 ●草柳 和之 =========================
  ▲メンタルサービスセンター代表・カウンセラー. 長年,DV被害者支援に携わると同時に,今や日本のDV加害者更
  生プログラムの第一人者であり,その実践は新聞・TV・雑誌等を通じて広く紹介される. TV出演などを含むマスコ
  ミ対応,全国にわたる講演活動,執筆活動を通じて,男性がDVや性暴力の問題に取り組む重要性を社会に向けて
  提言し続けている. 最近,国外とネットワークをもち始め,海外のDV問題関係者からも,その独自な加害者プログラ
  ムの方法論が評価され始めている.
  ▲大東文化大学非常勤講師. 日本カウンセリング学会東京支部会・運営委員. 著書に『ドメスティック・バイオレン
  ス』(岩波書店),『DV加害男性への心理臨床の試み―脱暴力プログラムの新展開』(新水社),共著『標準 音楽療
  法入門 下』(春秋社),『いのちに寄り添う道』(一橋出版)他多数.講演や研修会の依頼も数多く,その優れた研修指導
  は多くの人々から支持されている.
  資格:日本カウンセリング学会認定カウンセラー.NLPマスター・プラクティショナー.

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【DV加害者の心理療法研修会・参加者感想】

●総合病院勤務・精神科医 ♀
DV加害者の治療ということ自体が新鮮でした。それに加えて、治療者側の立場も、介入方法も明快で、とても勉強になりました。被害者の治療はもちろんのこと、もっと加害者の治療にも、しっかり取り組んでいかなければならないと感じました。モチベーションのある加害者が、しっかり治療に取り組み改善されることで、新たなDV被害を防ぐことが可能となります。それをもっと世の中に発信していくことが、今必要なのだと思います。


大学教員・臨床心理士(精神科勤務) ♂
この研修会では,加害者という問題に合わせた独自で精緻な,かつ実践的な技法論が展開される。このようなProblem-orientedな研修は未だ少ない。少人数形式でロールプレイを繰り返し,有益な技法が実に良く吸収できる。特に直面化(揺さぶり)技法の訓練は,加害者のみならず,自己愛の強い方や内省力の乏しい方への実践にも多いに役立つ。臨床における文化の重要性に気づかされる点も現代的である。一見して物静かな講師から,長年の努力の結晶に基づく臨床への情熱と気概が直に伝わってくる。臨床の本質にふれることができる,濃厚な研修会であった。

●総合病院勤務・精神科医
草柳先生のDV加害者へのアプローチは新鮮であるとともに非常に単純明快で、トレーニングを受ければ誰でも治療の方向性を失わずに実施できる心理療法であると思いました。またこの研修会ではロールプレイを通してセラピストのぶつかるであろう問題だけでなく、クライアント(加害者)が無意識に自己防衛や駆け引きをしてしまい、そういった心理機制がセラピストの介入を経て変化していくことを体験することも出来ます。先生のこの心理療法が広まることを切に願っています。


●大学教員(精神看護学分野)・看護師 ♀
DV加害者にどう対応すれば、問題解決に向かうのでしょうか?そのためには、まず対応する側のスキルアップが必要で、「一回たたいただけなのにDVか」「本当に妻は戻るのか」―― このように加害者に詰め寄られた時、どう対応するか非常に難しく思いましたが、この研修ではその答えが明確に見つかりました。草柳先生の豊富な知識と実践に根付いたスキルにふれることで、実際の場面での具体的な対応が分かり、とても濃厚な時間でした。


●元保健所勤務・精神保健福祉士 ♀

加害者相談の場面をロールプレイで体験したり、効果的な面接法を実体験したりしながら、社会に蔓延している性差別思想を巧みに身に纏っているDV加害者に、鋭く切り込み関わっていく理論・方法を体得する、2日間の稔りある研修でした。


臨床心理士・看護師 ♀
私が研修に参加した目的は、臨床心理士として、DV問題を理解し学びとすること。もう一点は、父のDVに対して自分が何が出来るかを学ぶこと。この2点を目的として研修に参加しました。
研修の内容がロールプレイを中心に体験学習型でした。ロールプレイの内容も実践的であったため、わかりやすく身につきやすい研修内容でした。DV加害者の研修として学びももちろんありますが、講師の先生の実際の面接場面を見させていただけたのは、面接の技法を学ぶのに貴重な体験となりました。
もうひとつの目的に対しては、加害者をみる客観的な視点と、問題に向き合う勇気をいただくことが出来ました。
この勇気をいただけたのは、草柳先生の、DVに対する真面目で真摯な姿勢が、研修を通してのメッセージとして、私が問題を持って参加したためいただけた勇気でした。この研修と、先生との出会いは、私が、問題に向き合うための勇気を与えてくださいました。本当にありがとうございました。
多くの方が実際に研修に参加して、DVに対する理解と学びをしてくださることで、DVがこの世界からなくなることを願っております。そして私も、微力ながら貢献できたらと思いました。



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